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公正証書遺言

公正証書遺言とは

公正証書遺言とは、遺言者が公証役場へ行き、公証人の面前で遺言したい内容を口述し、その内容に基づいて公証人が作成する方式の遺言です。

公正証書によって遺言をするには、次に掲げる方式に従わなければなりません。(民法969条)

  • ・証人二人以上の立会いがあること。
  • ・遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること。
  • ・公証人が遺言者の口述を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせ、又は閲覧させること。
  • ・遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名し、印を押すこと。ただし、遺言者が署名することができない場合は、公証人がその事由を付記して、署名に代えることができる
  • ・公証人が、その証書は前各号に掲げる方式に従って作ったものである旨を付記して、これに署名し、印を押すこと。

公正証書遺言の作成に必要な資料と作成手順

必要な資料等 
  • ・本人の印鑑証明書(発行後3か月以内)
  • ・遺言者と相続人の続柄がわかる戸籍謄本・除籍謄本等
  • ・相続人以外の者に財産を遺贈する場合は、その人の住民票等
  • ・相続させる財産が不動産の場合は、土地。建物の登記簿謄本及び固定資産評価証明書等、それ以外の動産や預金の種別や金額のわかるもの。
  • ・証人二人の住所、職業、氏名、生年月日のメモ
  • ・遺言執行者のある場合は、その住所、職業、氏名、生年月日のメモ
作成手順
  • ・遺言書の原案を作成し、上記の必要な資料等を準備して公証人と面談します。
  • ・公証人より遺言公正証書の草案を提示してもらい、内容を確認しておきます。
  • ・遺言公正証書の作成当日に証人二人の立会いのもと、公証人に遺言の内容を伝え、公証人がその内容を筆記します。次に公証人がその筆記した内容を遺言者と証人に読み聞かせて正確なことを確認し、各自がこれに署名、押印をします。遺言者は実印を、証人は認印を押印します。
証人
次の者は証人になれません。
  • ・未成年者
  • ・遺言者の推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
  • ・公証人の配偶者、四等親内の親族、書記、及び使用人

証人が準備できない場合は公証役場で有償で紹介してもらえます。

検認
公正証書遺言は、遺言者の死亡の後の家庭裁判所の検認は不要です。
原本の保管
公正証書遺言の原本は公証役場が保管します。遺言者は正本と謄本を受取ります。遺言者の生存中は遺言者本人以外の請求によっては閲覧することはできません。遺言者の死亡後は「公正証書等登録検索システム」によって、法定相続人、受遺者、遺言執行者などの利害関係人に限り、遺言の存否の照会が請求できます。
したがって、遺言内容の変造や損傷、隠匿から確実に守られるのです。
公証人の手数料
相続財産の額に対応して手数料が定められています。
目的財産の価額 手数料の額
100万円まで 5,000円
200万円まで 7,000円
500万円まで 11,000円
1,000万円まで 17,000円
3,000万円まで 23,000円
5,000万円まで 29,000円
1億円まで 43,000円
1億円を超える部分については、
1億円~3億円まで5,000万円ごとに 13,000円加算
3億円~10億円まで5,000万円ごとに 11,000円加算
10億円を超える部分5,000万円ごとに 8,000円加算

上記の基準手数料をもとに遺言の内容によって算出します。

  • ・財産の相続または遺贈を受ける人ごとにその価額を算出し、上記の基準に対応する手数料の額を求め、全員の額を合算した額が遺言書の手数料になります
  • ・全体の財産が1億円以下の時は、上記で合算した手数料の額に、11,000円が加算されます。(遺言加算)
  • ・遺言書は通常、原本、正本、謄本が各1部作られ、原本は公証役場にて保管され、正本と謄本が遺言者に交付されます。原本についてはその枚数が法務省令で定める枚数の計算方法により4枚(法務省令で定める横書きの証書にあっては3枚)を超えるときは、超える1枚ごとに250円の手数料が加算され、また、正本と謄本の交付にも1枚につき250円の割合の手数料が必要です。
  • ・遺言者が病気などで公証役場に出向けず、公証人に出張してもらう場合には、手数料の額が50%加算され、公証人の日当と現地までの交通費がかかります。